よーちゃんの雑記帳  

街と人との出会いが楽しみ。

夏目漱石の美術世界展」@東京藝術大学大学美術館

{夏目漱石の美術世界展」@東京藝術大学大学美術館
           5月14日~7月7日


soseki[1]


『吾輩は猫である』に代表される夏目漱石(1867-1916)は19歳で大学予備門に入学し23歳で帝国大学英文科入学。
28歳で松山中学の教員。33歳から2年間のイギリスへ留学。『吾輩は猫である』を書き始めたのが38歳。
49歳で没するまでの10年間で多彩な小説や評論を発表した。
初期作品の『吾輩は猫である』や『坊ちゃん』等の大衆文芸の趣向の作品もあれば、晩年の『道草』のような純文学の手法の作品と幅広い。

日本美術やイギリス美術に造詣が深く、作品なかで、しばしば言及している。いわば、美術評論の先駆者でもある。

この展覧会は、漱石の文学作品や美術批評に登場する伊藤若冲、渡辺崋山、ターナー、ミレイ、青木繁、黒田清輝、横山大観といった古今東西の画家たちの作品が展示されていえる。


序章 「吾輩」が見た漱石と美術
橋口五葉の『吾輩ハ猫デアル』の装幀画や岡本一平『漱石先生』像、など。

第1 章 漱石文学と西洋美術
ロンドン留学中に見た、ウィリアム・ターナー 「金枝」(1834 年テイト、ロンドン)、ダンテ・ガブリエル・ロセッティ(レディ・リリス1867 年)、ジョン・エヴァレット・ミレイ等の作品など。

第2 章 漱石文学と古美術
俵屋宗達や酒井抱一を始め古美術の知識が小説のから偲べる。

第3 章 文学作品と美術 『草枕』『三四郎』『それから』『門』
蕪村・若冲・芦雪からウィリアム・ウォーターハウス「人魚」(1900 年王立芸術院、ロンドン)など西洋画まで。漱石の作品には絵画が沢山織り込まれている。まさに美術批評・文明批評だ、その対象となった作品を集めて展示してある。

第4章 漱石と同時代美術
第5 章 親交の画家たち
親交のあった浅井忠、橋口五葉、中村不折、津田青楓らと同時代の作家の作品だが、漱石の人脈の広さと、批評眼の的確さを感じた。

第6 章 漱石自筆の作品
漱石の美術世界は自身が好んで描いた南画山水にも表れている。
漢詩の優れた素養を背景に描かれた、文字通りの文人画。
「山上有山図」(1912 年・岩波書店)等、殆どが岩波書店の蔵品であった。

第7 章 装幀と挿画
橋口五葉の装幀画が主で、1910年代に流行したアール•ヌーヴォーが取り入れられている。

漱石の生涯にはいささか興味を持ち、出生地の早稲田の「菊久井町」そこからほど近い早稲田南町の「漱石山房」跡地、で現在は公園、千駄木の住居址なども訪ね歩いた。
ロンドン時代について『こちらロンドン漱石記念館』を著わした恒松郁男氏が館長を務める記念館があり、かなりの資料を有するようだ。
縁あって、ロンドンを15回以上訪ねながら行けなかったのは残念だ。

今回の展覧会で漱石の幅広い活躍を知ることが出来たが、漱石の奥は深い。
  1. 2013/05/19(日) 22:47:53|
  2. 美術展
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離俗の世界に憧れながら、市井の片隅でうごめいています。
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