よーちゃんの雑記帳  

街と人との出会いが楽しみ。

出光美術館 『水墨画の輝き』展 2

『墨は五彩を兼ねる』
と言われる。
墨の濃淡が無限の階調を生み、豊かな色彩に劣らない。という事なのだろう。
つい最近まで、印刷物、写真、映画、テレビにしても白・黒が普通だった。
しかし、最近は全ての物がカラーとなった。
あまりにリアルな映像は自分の想像力を働かせる事が出来ない。

水墨画は墨の濃淡、ぼかしやにじみ、墨自体の発色の違い、筆線の抑揚等、多くの技法が有る。
それにより豊かな表現が可能になる。
墨一色もあれば、わずかな色を点じたものもある。

水墨画は唐時代の中国に生まれ、12世紀末頃に日本に伝わったといわれる。
草木や人物、山水など画題も多い。

今回の展覧会は室町時代から近代迄の水墨画が41点展示されている。
全てが出光美術館の館蔵品とのことだ。
出光というと、陶磁器やルオーのコレクションを思い浮かべるが、収集範囲は広い。

印象に残った作品を、出品リストから揚げておく。

247217IMG1[1]

破墨山水図  画・雪舟 賛      室町時代
         賛・景徐周麟
平沙落雁図  牧谿           中国・南宋時代末
山市晴嵐図  玉澗           中国・南宋時代末
竹虎図屏風  長谷川等伯       桃山時代
竹鶴図屏風  長谷川等伯       桃山時代
竹雀図     宮本武蔵        江戸時代
龍虎図     伝俵屋宗達       江戸時代 
蜀棧道図    池大雅         江戸時代 
籠煙惹滋図  浦上玉堂        江戸時代 
撥墨山水図  浦上玉堂        江戸時代
新緑帯雨図  青木木米        文政9年(1826)
東山図     画・田能村竹田    文政6年(1823)
         賛・頼山陽 
高師弾琴図  富岡鉄斎        大正12年(1923)

以上の作品などを興味深く観た。

247217IMG2[1]

長谷川等伯の『松林図屏風』に至る過程なのか『竹虎図』と『竹鶴図』屏風はそぎ落とされた画面ではない。
田能村竹田と頼山陽は友人同士、『東山図』はそれが伺える画面だ。
浦上玉堂の『籠煙惹滋図』は山上さんのお好きだった訳が理解出来た。

水墨画を観るのは単純ではない。
背後に、歴史や故事などが土台になっている。
それらを理解していないと分らない。
基礎的な事を知らないし画題の意味も理解出来ない。
時代が変わると、常識も変わる。
現代人に漢文の素養はないから、漢詩を理解するのは難しい。

僕は『文人画』と言われる範疇の作品に惹かれる。
世間から離れ、自由な世界に住んでいる心を、見習いたいと思う。

俗事に追われる毎日だが、心静かに生きたい。




  1. 2009/04/30(木) 13:01:33|
  2. 美術展
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出光美術館 『水墨画の輝き』展 1

『水墨画の輝き』ー雪舟・等伯から鉄斎まで
         4月25日~5月31日 @出光美術館


水墨画に関心を寄せたのは、古美術収集家であった山上鎮夫さんが描いた山の絵に始まる。
30年前頃だろうか、月に1度くらい骨董好きの友人と連れたって山上さんのお宅を訪問した。
収集品を拝見させていただく為だ。

眼科医だが、古美術蒐集の他クラッシク音楽を聞き、山草の愛好家で俳句も作った。
山登りも大好きで、自然を愛した自由人。

それらが結実したのが、水墨画。
何度か個展を開かれたり、小冊子だが画集も出された。

スケッチを基本にしてはいるが、あくまでもご自分の心象風景。
抽象画の様にも観えた。
浦上玉堂がお好きだったようだ。

早春から初夏にかけて、紅葉の山々等を描いたのが多かった。
没後,友人達と追悼の展覧会をNHKの水戸放送局で開き多くの人達に観て頂いた。

出光

出光美術館は皇居のお堀に面した帝劇ビルの9階。
主な展示室が3室、陶片の資料展示室とルオーとムンクの展示室。
観るのに最適な広さだ。
皇居に面した休憩室からの眺めも最高。
僕の大好きな美術館の一つだ。
  1. 2009/04/28(火) 14:34:15|
  2. 美術展
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三菱1号館 赤煉瓦の建物の復活

出光美術館に行くのに東京駅で下車した。
東京駅の復元工事は未だ未だ時間がかかりそうだ。
中央郵便局の一部保存をどのようにするのか?
一時保留し、方針を検討するらしい。
東京駅から皇居にかけて『丸の内』の再開発が進行中だ。
数年後には完全に生まれ変わり、新たな商業空間となりそうな勢い。

明治27年、ジョサイア・コンドルの設計により赤煉瓦の建築が始まった。
その後『一丁倫敦』と呼ばれた赤煉瓦の街となった。
戦後レンガ街は取り壊され、昭和43年には全て姿を消した。
年代的には僕も見た事がある訳だが、記憶に無い。

丸の内は世界経済の中心地の一つとなった。

IMG_0557_convert_20090428092505.jpg


三菱が再開発中であった『三菱1号館』が姿を現した。
背後には34階建ての『丸の内パークビルデイング』が聳える。
工事用の囲いが取り払われて間もなくオープンしそうに見えた。
オフィスばかりでなく商業施設も出来そうだ。

赤煉瓦の1号館は美術館になるらしい。
出光美術館を含め、新たな美術ゾーンが出現する事になる。
東京への一極集中が、益々激しくなるばかり。

これで良いのか?と疑問を感じるが、現実は現実。

東京の一分部は僕には全く縁のない別世界だ。


  1. 2009/04/28(火) 08:42:41|
  2. 散歩
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「六龍鉱泉」@台東区池之端3-4-20。

「六龍鉱泉」@台東区池之端3-4-20。

谷中の銭湯で一緒になった方に『この辺のお薦めの銭湯は?』と訊くと『池之端の六龍鉱泉は身体が温まるよ』とのことだった。
川崎からの帰り道、立ち寄る事にした。
上野駅の不忍口を出て池沿いの道を進む。

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遊歩道に何軒もの屋台のおでんやが営業しているのには驚いた。
以前から在ったのか、は分らないが、街の楽しさを演出するにはよい手だ。
水戸の千波湖畔に、この様な屋台が出現したら、どうなのだろう?
賛否両論かもしれないが、昼から酒が飲める屋台は反対が多いだろう。

酒を飲んだ人の自己管理は難しい。
”酒は、命を削る鉋“でもあり”酒は百薬の長”とも言う。

どちらにしても、水戸の市内に屋台の”おでんや”が1軒も無いのは寂しい。
昨年の秋に、水戸芸術館の関連催事で『妄想屋台村』という企画が有ったが楽しかった。
屋台の許可は、警察・保健所などの規制が厳しいらしい。

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『精養軒』の下を進むと森鴎外の旧居で今は『水月ホテル 鴎外荘』が在る。
そこの細い路地を曲がると、『六龍鉱泉』だ。
何度か訊きながら探し当てたが、誠に分りづらい。

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殆どの銭湯が入り口にコインランドリーを併設しているが、ここには無い。
ランドリー設置の敷地の余裕が無いのだろうが、この方が感じが良い。

脱衣所の脇には池がついた坪庭がある。庭のある銭湯は少ない。
洗い場の正面は、錦帯橋に桜が咲いているタイル絵。
鉱泉だから色は褐色、いくらか味もするのかも。

東京の銭湯は概して高温だ。
熱くて湯船に浸かれない事も多いが、ここもかなり熱い。
水をうめながら入った。それでも熱い。
確かに、身体は暖まりそうで、冬場は最高だろう。

脱衣所の壁面に東京市の泉質分析表が掲示されてあった。
昭和6年の日付だから、その頃創業したのだろう。75年以上前だ。
住所は下谷区花園町と在る、現在は台東区池之端3-4-20。
重炭酸ナトリュウム・重炭酸カリュウムが主成分。舐めてみれば塩っぱかったのかも。

出がけに番台の人に訊くと。
地下500メートルから汲み上げた鉱泉を湧かして使用している。
湯船の温度は45度~46度に保つようにしている。
創業は昭和6年だが、現在の建物は昭和40年。
という様な事であった。源泉の温度は訊き忘れた。

上野の鈴本亭や博物館の帰り道『六龍鉱泉』で一ツ風呂浴びて、も良いもんだ。
池之端、精養軒下の道は上野とは思えぬ程静か。
  1. 2009/04/27(月) 23:12:46|
  2. 銭湯
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『写団NEGA』の写真展@川崎市駅前

「写団NEGA」の写真展@川崎市

写真が趣味の友人、Mさんが属しているグループの写真展の案内をもらった。
会場は川崎駅の隣のリバーク3階の『アートガーデンかわさき』
会期は4月21日から26日迄。Mさんの会場当番は25、26との事なので最終日に行った。
川崎市の人口が何十万人か知らないが、駅を含め大都会だ。
以前は工業都市のイメージが有ったが現在はどうなのか?

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サッカーの“川崎フロンターレ”の本拠地だ、駅前の街路灯にも応援の旗が掲げられている。

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日曜日と有って、ストリートミュージシャンの公演がが何組も行われていた。
振り返って”水戸”と比較すると、水戸の現状は寂しい。
基本的には財政が厳しい。という事だろうが、路上のパフォーマンスなどは、すぐにでも出来そうに思う。
さて、写真展の会場『アートガーデンかわさき』は川崎市の運営、このビル自体が川崎市の所有らしい。
貸し会場を作っても、借り手が無ければ運営は難しい。
その点は、水戸の場合は成り立ちそうに無い。

『写団NEGA』の写真展
はネガカラーヒィルムで撮影されたプリント作品。

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デジタル写真が大勢を占める時代、従来のフィルムに拘っている集団、
35人の会員が一人3点程度を出品している。

Mさんの解説つきで会場を一巡。

人物、植物、風景などだが、用紙サイズが限定されていたのが残念。
会場の広さと、人数の関係なのだろうが、大きな作品が無いのは物足りなさを感じた。
僕は人物や建物に興味が有るので、浅草などをテーマにした作品が共鳴出来た。

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(記念撮影)

Mさんと駅の地下街の蕎麦屋で昼食をとる。
再会を祝しビールで乾杯。板わさ・だし巻きで日本酒の冷や。
しめに、辛み大根でせいろを1枚。
昼酒と蕎麦が主で、写真展がつけたし、とも言えた。
  1. 2009/04/27(月) 10:01:14|
  2. 美術展
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下町の風情

下町の風情

北区王子駅から歩いて10分。
中層の集合住宅や木造住宅が建ち並び、昔ながらの商店街が連なる。
シャッターを閉めてしまったところも有るが、日常生活に必要な品々を商いしている店ばかり。
何れも家族経営の店だから、夜も9時頃迄開いている。
これで商売が成り立っているのか?と疑問に思う店も多い。
儲ける事より、日々の暮らしが成り立てば良い。
或は、贔屓にしてくれるお客様がいる限り、営業を続けよう。
としているのだろう。
そこには、日本人が築いて来た人情あふれる生活が有るように思える。

王子辺りがが下町と言えるのか?はともかく、雰囲気は下町そのものと思える。

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その典型と思える事の一つが、道路と家の境界や舗道上に沢山の草木が植えられている事。
庭の無い家も多いから、と言えばそれ迄だが、丹誠込めた草花が咲きそろっている。

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自分が見て楽しむは勿論だろうが、通行する人達に楽しんで欲しいとの気持ちが汲み取れる。
時期的にも花の多い時期だが、周辺を一回りするだけで多くの花々を見る事が出来る。

久しぶりに雨だった今日(25日)傘をさし散歩がてら写真を撮った。
枚数が多いが、止むなく撮影しながrらカットしたのが多い。

水戸は緑が多く、その必要性は薄いのかも知れない、
大切なのは、その精神だろう。
町を愛する気持ちが有れば、せめて自分の家の周辺だけでも美しく保とう。
との気持ちになると思うのだが、それなくして街の活性化など出来るはずも無い。
  1. 2009/04/26(日) 07:05:59|
  2. 散歩
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筍飯

筍は大分前から店頭に並んでいる。
今更、筍の話しでもないかもしれない。
全ての食べ物の時期が前倒しに成り,旬の頃は八百屋の店頭では時期外れ。
という奇妙な現象が当たり前と成ってしまった。

水戸に居れば,竹の子をあちこちから頂く時期だが,東京の寓居ではそうはいかない。
友人宅の竹薮でタケノコ掘りをした事が有るが,結構の労力だ。

西ノ谷の竹林もこれからが時期。
多くの人が掘りに来る。掘らなければ,竹が増えるばかり。
適当に間引きする点で,穫るのは良いと思う。(市有地では有るが)
しかし、竹の子の皮を剥いで捨て去ってゆく人が多いのは残念。
竹林の中に埋め戻せば済む事なのに…

今の時期に筍飯を食べないのは、どうにも心残り。

1筍

八百屋で買い求め,筍飯にありついた。
竹の子は姿かたちが絵になる。
調理の前にと思ったが、描けなかった。
絵筆と紙の準備が無いとおっくうだ。

筍の名画は多いが、カナダに移住しているNさんの絵は印象深い。
Nさんご夫妻は,日本とカナダが半々の優雅な暮らしで、羨ましい限りだ。
細密な絵を描かれる。たまたま見た筍、”これ位描ければ”と感じた事が有る。

小さな筍で、腹一杯。という事にはならなかったが、取り敢えず満足。
近いうち、何度か食べる機会も有るだろうから。

嬉しい後日談


筍2

この記事を書いて間もなくの日、宅急便で湯がいた筍が届いた。
Yさんからだ。Yさんからはいつもこの時期大きくおいしい筍が届く。
今年は無理と諦めていたら、当方の事情を知ってか、湯がいて水に入れた冷蔵の宅急便。
願いは届くものですな。

嬉しいじゃありませんか!この夜は昆布との炊来合せを食しました。
Yさん、ご好意有り難うございました。
  1. 2009/04/25(土) 18:42:37|
  2. 食生活
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プロフィール

たかはし よういち

Author:たかはし よういち
離俗の世界に憧れながら、市井の片隅でうごめいています。
ささやかなモノやコトに幸せを感じます。
私が別に運営している「西の谷万葉公園を美しく」のブログは、以下のリンクからアクセスしてください。
重複する記事も有りますが、自然を大切に、簡素な生活を。
の気持ちを大切にしたいと思います。

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