よーちゃんの雑記帳  

街と人との出会いが楽しみ。

南方熊楠展@国立科学博物館

南方熊楠展@国立科学博物館
3月4日(日)迄


kum1.jpg


「南方熊楠」の生誕150周年を記念した展覧会-100年早かった智の人-が上野の「国立科学博物館」で開催されている。

南方熊楠は、森羅万象を探求した「研究者」とされてきたが、近年の研究では、むしろ広く資料を収集し、蓄積して提供しようとした「情報提供者」として評価されるようになってきた。
本展覧会では、熊楠の活動のキーアイテムである日記・書簡・抜書(さまざまな文献からの筆写ノート)・菌類図譜が展示されている。

kum8.jpg


kum9.jpg

kum4.jpg


抜書。
古今東西の書物を書き写したもので、ロンドン時代に大英博物館の稀覯書物を写した「ロンドン抜書」52冊、帰国後の「田辺抜書」」62冊がある。
子供の頃に『和漢三才図会』全105巻を筆写しているが、帳面はびっしりと小さな毛筆の文字で埋め尽くされている。現在ならコピーという方法が有るが、かっては筆写だけ、その根気と執念は常人では出来えない。


kum10.jpg


kum6.jpg

日記。
日々の行動を細かく、具体的に感情を交えず日記に付けた。
また、日記には見聞した話や、様々な植物や生き物が描きこまれ、採集記録としても役立っている。

kum11.jpg

kum3.jpg

帰国後の熊楠は、和歌山県の那智や田辺で”隠花植物”(コケやシダ、菌類など花の咲かない植物を総じて指して用いられた昔の言葉)や、民俗の研究にのめりこむ。

kum13-3.jpg

kum12.jpg

自然保護運動の先駆者
神社を一町村一社にするという「神社合祀令」に対して敢然と論陣を張り、反対運動を展開、廃令に追い込んだ。これらは現代の自然保護運動の先駆者のようにも言われる。
しかしながら、神社の合祀は進み、廃社された神社の森は伐採され、一方、残った神社も人工的な施設と化した。
神社の氏子の減少などや、森の維持管理に経費が掛かり多くの神社が丸裸になっているのが昨今の現状だ。
熊楠の努力と精神を忘れてはならない。

kum13.jpg


熊楠使用のフィールドワークの道具を展示。

kum14.jpg

熊楠の取り組みには、次のような特徴がある。
1. とにかくたくさん材料(智)を集めること。
2. それぞれの材料をデータ化して扱う。
3. 必要に応じてそのデータを自在に取り出し、処理して提供する。

自然そのものも含む様々なデータソースから集めた膨大なデータを「コピー&ペースト」して、抜書や図譜といった形で独自のデータベースを集積し、それをもとに書簡を通じて意見を交わし、ときに出版物にまとめた。

これはまさに、我々がインターネットを通じて行っている知識の検索と集約と同様で、展覧会タイトルの“100年早かった智の人”だった。

●南方 熊楠(みなかた くまぐす、1867年 - 1941年)は、日本の博物学、生物学、民俗学など森羅万象を探求した研究者で別名「歩く百科事典」。
英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、ラテン語、スペイン語に長けていた他、漢文の読解力も高く、古今東西の文献を渉猟した。
言動や性格が奇抜で人並み外れたものであるため、後世に数々の逸話を残した。
  1. 2018/01/24(水) 06:14:55|
  2. 博物館
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

「縄文人の一生-西ヶ原貝塚に生きた人々-」@北区飛鳥山博物館

「縄文人の一生-西ヶ原貝塚に生きた人々-」@北区飛鳥山博物館

as1.jpg


サトリ珈琲店の在る「飛鳥山」は江戸時代からの桜の名所として知られるが、
「紙の博物館」「渋沢史料館」「北区飛鳥山博物館」の3つの博物館も在るのだ。
それぞれ運営団体も内容も異なる3つの博物館だが、地域の歴史・文化との関わりという点で深くつながっている。

北区飛鳥山博物館では「縄文人の一生-西ヶ原貝塚に生きた人々-」展

飛鳥山の辺りは台地の縁で、縄文時代は海との境界線、多くの遺跡が在った場所だ。

as2-1.jpg



明治25(1892)年に発掘された「西ヶ原貝塚」から出土した遺物の展示。

貝塚は当時のゴミ捨て場。


as5.jpg


as4.jpg


縄文人が食べ終えた貝殻や動物の骨、こわれた土器や石器のかけらなどが出土する。
これらを丹念に調べると縄文人が何を食べ、どのように暮らしていたのかを知ることができる。


as2.jpg

as3.jpg

埋葬された人骨も発見されている。


主な展示内容
プロローグ 西ヶ原貝塚の発見と発掘
1.生と死の祈り
2.ライフ・生きるー西ヶ原ムラのくらしー
3.遠方より人来る
4.再び祈るー貝塚とは何かー
エピローグ これからの西ヶ原貝塚

as7.jpg

as6.jpg

2009年7月から運行が始まった、飛鳥山モノレール「アスカルゴ」
王子駅の脇から飛鳥山公園まで、50メートル足らず。
乗車時間は数分だが、ちょっとした眺めを楽しめる。
  1. 2017/11/29(水) 18:36:47|
  2. 博物館
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

秋の「戸定邸」@松戸市松戸714-1

秋の「戸定邸」@松戸市松戸714-1

tj3.jpg


tj4.jpg

今日(11月9日)の「茨城新聞・いばらき春秋」は松戸の戸定邸を訪問した話だった。


奇しくも、松戸在住の同級生Kさんが墓参のために来水し、久しぶりにお会いすることになっている。

tj2.jpg


tj1.jpg

Kさんは「戸定邸」のボランティアガイドをされ、時折fbに写真をアップする。


tj5.jpg


2年前の2015年12月10日、小・中・高からの友人Oさんと戸定邸を訪ねた。
名残の紅葉・黄葉で、それなりの風情があった。

●戸定邸は、水戸藩最後(11代)の藩主徳川昭武が、千葉県東葛飾郡松戸駅(現:松戸市松戸)に造った別邸で国の重要文化財。
1884年(明治17)に完成した建物だが、江戸時代の大名屋敷の雰囲気がある。
庭園は「旧徳川昭武庭園(戸定邸庭園)」として国の名勝に指定。
現在は「戸定が丘歴史公園」として整備されているが、庭園の一部分は現在改修中で立ち入りが出来ないようだ。

  1. 2017/11/09(木) 14:59:54|
  2. 博物館
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

郵政博物館@東京スカイツリータウン・ソラマチ9階

郵政博物館@東京スカイツリータウン・ソラマチ9階

yuu1-1.jpg

yuu1.jpg


yuu2.jpg

この日は小雨模様、スカイツリーの上部は雲に隠れて見えない。

平成26(2014)年に公益財団法人通信文化協会が運営する博物館として開館した「郵政博物館」は「東京スカイツリータウン」の「ソラマチ」の9階。
塔を中心に東西に細長いビルで、途中でエレベーターを乗り換えなければ9階には到達できない。
しかしながら、このような交通至便な場所に公共的な施設が出来るのは素晴らしいことだ。
起源は、明治35(1902)年に万国郵便連合(UPU)加盟25周年記念祝典行事の一環として逓信省が開館した「郵便博物館」。

yuu4.jpg

yuu3-2.jpg

yuu1-2.jpg

国内外の郵便、並びに郵便貯金・簡易保険などに関する資料を収集し、展示するが、膨大な資料を収蔵している。

常設展示と、全日本切手展などの郵便に関する各種イベントを開催される。

yu1.jpg


郵政博物館誕生115年記念 錦絵-東京浪漫(ろまん)展が2017年9月16日~2017年11月26日まで開催されていた。

yuu6.jpg

yuu5.jpg


文明開化の東京等の名所を描いた錦絵等を展示し、当時の観光名所や風物を懐古する記念企画展。

常設展示は、日本最大となる約33万種の切手展示のほか、国内外の郵政に関する資料約400点を展示。

小学校・中学校時代は切手収集が趣味だったので興味は深々だったが時間の都合で割愛。

yuu7.jpg

電報に関する展示もあった。
今となっては「電報」を使う機会などまったくなくなってしまった。

逓信省~郵政省の時代までは郵便・電報・電話まで幅広い分野をカバーしていた。その後、通信はNTTなどに分割・民営化され大きく変化した。

●「たばこと塩の博物館」で「すみだ5つの博物館めぐりガイド」という小冊子を貰った。墨田区内の5つの企業博物館ネットワークの紹介パンフレットだ。
「たばこと塩の博物館」の他に、時と時計文化の「セイコーミュージアム」・交通と文化「東武博物館」・清浄文化と暮らし「花王ミュージアム」・郵便局と通信「郵政博物館」の5館のガイドブック。
「東武博物館」は交通博物館で行ったことがあるが、時計の「セイコーミュージアム」と「花王ミュージアム」も行ってみたい。



  1. 2017/10/26(木) 07:16:49|
  2. 博物館
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

和田誠と日本のイラストレーション@たばこと塩の博物館

和田誠と日本のイラストレーション@たばこと塩の博物館
2017年9月9日(土)~10月22日(日)


taba3.jpg

矢吹申彦デザインした本展覧会のポスター。
イラストレーターたちの似顔絵は和田誠。

taba1.jpg


「たばこと塩の博物館」は「たばこと塩」に関する資料の収集、調査・研究を行い、その歴史と文化を広く紹介する「常設展示室」と幅広いテーマを取り上げ、多彩な「企画展・特別展」が開催される。

taba2.jpg

9月9日~10月22日まで「和田誠と日本のイラストレーション展」が開催された。会期末の21日に滑り込み。

日本において「イラストレーション」或いは「イラストレーター」という言葉は、1960年代以降に広く知られるようになった。
そのきっかけは、1964年の「東京イラストレーターズクラブ」の結成と、1965年から発行された「話の特集」などの雑誌メディアによるものが大きかったとされている。
そうした日本のイラストレーション界の中心にいたのが、「ハイライト」や「週刊文春」の表紙デザインなどで知られる和田誠だ。

和田誠の作品を中心に、日本のイラストレーションの歴史を 作ってきたイラストレーター達の作品約200点を展示された展覧会。

宇野亞喜良、横尾忠則などの作品が好みだったが、「話の特集」の表紙を描いた和田誠の似顔絵は単純な線なのに、十分に人柄が伝わってくる。
映画スターなどのイラストも雰囲気がよく分かる。


■本展は、5部門で構成されている。
1、絵・ポスターを描くことへのあこがれ。
絵を描くのが好きだった和田は小学4年生の頃、清水崑の政治漫画に触れ、その切り抜きを始めた。
その後、自分でも似顔を描きたくなり、時間割をそれぞれの先生の似顔で作ったりするようになった。


2、グラフィック・デザインとの出会い
1953年の「世界のポスター展」を観て感動した和田は、「ポスターを描く人になりたい」と思うようになり、1955年に多摩美術大学に入学。
在学中からいろいろな会社のデザイン賞に応募し、入選を果たした。
大学3年生の時には、グラフィック・デザイナーへの登竜門である日宣美賞を受賞。
当時の先生は、資生堂宣伝部の顧問でグラフィック・デザイナーの草分けでもある山名文夫。

taba6.jpg

山名文夫による資生堂ポスター〈1955年〉(資生堂企業資料館所蔵)

taba5.jpg

日宣美賞を受賞した「夜のマルグリット」ポスター〈1957年〉


3、グラフィック・デザイナーになる
1959年、当時としては珍しかったデザイン専門の会社ライトパブリシティに入社。先輩には田中一光、細谷巖、すでに著名なデザイナーがいた。
この頃、和田は、「ハイライト」のデザインコンペに応募し入選。
「自分の絵を役立てるチャンスがあればいいな」と思っていた和田は、「ピース」の雑誌広告で一コマ漫画を描いた。

また、映画が好きな和田は、日活名画座のポスターを勤務時間後に無報酬で制作した。


4、「イラストレーター」という職業
1960年代、まだ「イラストレーター」という言葉に知名度は無かった。
「イラストレーション」と「イラストレーター」という職業をアピールすべく、同志である宇野亞喜良、横尾忠則と、イラストレーションの団体を作ろうと、仲間さがしを始める。
灘本唯人、山下勇三、さらには山口はるみ、長新太、伊坂芳太郎たちに声をかけ、東京イラストレーターズ・クラブを結成。
年鑑の出版、展覧会の開催など、イラストレーションを広めるべく、様々な活動を行った。

taba4.jpg


宇野亞喜良によるミュージカル作品のポスター〈1967年〉
作曲:和田誠、美術:横尾忠則の名前がある。

山口は、高校生の頃にみた和田のポスター「夜のマルグリット」に影響を受け、進むべき道が見えたという。

5、イラストレーションの広がり
1967年、和田はライトパブリシティを辞め、独立。
そして、雑誌の表紙、絵本の挿絵、音楽のジャケットや演劇のポスターなど幅広い分野の仕事を手がける。
さらに、湯村輝彦、安西水丸、南伸坊、矢吹申彦など多くの後輩イラストレーターに影響を与え、イラストレーションは広がっていった。
taba7.jpg


tasa5.jpg

1977年5月から描き始めた「週刊文春」の表紙は、2017年7月に2,000作目を迎えた。


●1978(昭和53)年11月、渋谷の公園通りに「たばこ」と「塩」の歴史と文化をテーマとする博物館として、日本専売公社(現・日本たばこ産業株式会社)により設立された「たばこと塩の博物館」。
渋谷という場所と、当時は紙巻やパイプタバコなどを楽しんでいたこともあって、何度か訪れた博物館だったが2013年に閉館。

2015年4月、墨田区横川に移転・リニューアルオープンしてから初めての訪問だったが、敷地や展示空間が以前の何倍もの規模で充実した設備となった。

高速バスの浅草停留所から徒歩 で約15分、アクセスは若干悪いが、さほど不便というほどでもない。スカイツリーにも近い。
スカイツリーには「郵政博物館」もあり、墨田区は新たな文化ゾーンを形成している。
  1. 2017/10/25(水) 00:49:03|
  2. 博物館
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
次のページ

プロフィール

たかはし よういち

Author:たかはし よういち
離俗の世界に憧れながら、市井の片隅でうごめいています。
ささやかなモノやコトに幸せを感じます。
私が別に運営している「西の谷万葉公園を美しく」のブログは、以下のリンクからアクセスしてください。
重複する記事も有りますが、自然を大切に、簡素な生活を。
の気持ちを大切にしたいと思います。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する