よーちゃんの雑記帳 「旅」と「骨董」  

知らない街へ行くこと、新しいモノを発見すること。

「北大路魯山人と岡本太郎展」@茨城県陶芸美術館

「北大路魯山人と岡本太郎展」
@茨城県陶芸美術館


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笠間市の茨城県陶芸美術館で開催されている「北大路魯山人と岡本太郎展」(9月22日〜11月25日)を観に行った。
今から40年程前に古美術・骨董の世界に足を踏み入れた。その頃出会った骨董の先達Fさんは「骨董が大人の遊びで子供の物集めと違うのは、その物が美しいのは当然として歴史や時代背景を良く知る事、更に蒐集に対する自分なりの見解を確立しなければならない。それには多くの本を読むことだな。先ずは魯山人の『独歩』を読んでみるのが良いだろう」と言われた。其の時に始めて北大路魯山人(1883−1959)を知った。
今では魯山人は有名だし、著作も書店で販売されている。当時は『独歩』(雑誌として創刊された中から書いたものを集めて本とした)は絶版であった。魯山人は生前の著書は少なく、運営に参加していた料亭「星岡茶寮」の同人誌ともいえる『星岡』(星岡窯研究所発行)に書いた文章を後に編集し単行本として刊行された物が多い。
暫くの間『独歩』をFさんから借りて読んだ。後に平野正章編著の『魯山人味道』(1974年刊)『魯山人陶説』(1975年刊)が刊行されたのを買い求め、改めてそれらを読んだ。これらの本は僕の骨董入門時の教科書のようなものだ。今は文庫本が発行されているので興味のある方はお読み下さい。昭和初期に述べられたものが主だが今読んでみても、さほど古さは感じない。

骨董の世界に入門したばかりの昭和45年(1965年)頃、物を買えばそれに関連する図録や参考書を買い求め、物一個買えば本を3冊程度買うと言う状況だった。買った品物は何で更に価値も知りたいので、欲につられて本を買い学んだと言う事だ。その内、随筆や小説、歴史書等本を読む楽しみを覚え、自ら進んで勉強した唯一の時代だ。
更に、本物を見なくてはと骨董の本場の関西方面の美術館・博物館・寺等を訪れるようになった。
お花にも興味を持ち山野草のとりこになった。土器に花を生け、それを描いてみる。筆、墨、顔彩を使う楽しみも知る。世界は次々に広がった。
集めたガラクタを飾り、眺め、器として使う。同好の士との交流、むしろ物を通しての付き合いのほうが楽しかったかもしれない。
蒐集した品々は既に他所に移動してしまったが、一度手にしたものは手元に無くともその記憶でも十分に楽しめる。
寺廻りをしている内に仏教美術にも興味を持ち、人間の生死に関しても自分なりの覚悟が出来たようだ。骨董にまつわる想い出は際限が無い。

魯山人は創作のための参考品として多くの古美術を集めた。ものを見る眼の確かな人であった。古美術を観て得た感動を自分の中で消化し、自己のものとして制作した魯山人の作品を見る機会は少ない。今回はごく一部とはいえ見る事が出来た。実物を見なければものの良さは分らない。今回の展覧会は岡本太郎との交流に焦点を当てた二人展として構成されている。会期中もう一度観たいと思っている。
  1. 2007/10/06(土) 01:16:10|
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ヒビノアサガオと『佐川一信・追悼集』


ヒビノアサガオと『佐川一信・追悼集』

このところ、異常気象と言うのが当たり前な世界的な状況だが、今年の夏は猛暑日の連続だった。通常ならエアコンを点ける日は少ないが、今年は点けっ放しの毎日だった。
あまりの暑さに、気力体力を失いブログ書きも夏休みにしてしまった。台風の前触れで今日は蒸し暑いが、このところ大分涼しくなってきた。気合を入れて全てに頑張りたいと思っている。

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我が家の庭、というか洗濯物干し場に生えている朝顔が、毎朝美しい花を咲かせている。蔓を伸ばす為の支えや縄を添えてないから、ツル同士が絡みついたり植木に絡んだりしながら、次から次に花を咲かせる。早めに咲いたところは、種を付け始めた。家の東と西側の軒下は道路に面しているが、そこにも咲いて行き交う人たちを愉しませている。朝顔も各種の色が有るが、我が家の庭は赤紫系・青色系の2色だ。

この朝顔を、僕はヒビノアサガオと名付けている。
ダンボールを使った美術作品を創ることで知られる日比野克彦は、幅広い活動で日本全国はもとより世界各国で活躍している芸術家だ。『HIBINO EXPO 2005・日比野克彦の一人万博』というタイトルの美術展覧会が2005年8月6日から9月16日まで水戸芸術館で開催された。展覧会の一部として、2003年に新潟筋平で始まった『明後日朝顔 プロジェクト』も行われた。これは、朝顔の種・苗などを展覧会の会期の前に街中に植え、展覧会の会期中に花を咲かせる趣向だった。何処かの誰かが、我が家の軒先にも苗か種を植えたのだろう・・・日比野克彦の一人万博の会期中に朝顔の花を咲かせた。その後、花は実を付けた。その種を翌年に播くと、花を咲かせ実を付けた。今年もまた採取した種を播き、順調に育ちきれいな花を咲かせている。というわけである。

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このプロジェクトは毎年増殖し、今年の『明後日朝顔プロジェクト 2007』は福岡、金澤、岐阜、沖縄など全国14箇所で行われているとのことだ。水戸でも2005年以降続いており、水戸芸術館2階の回廊・水戸京成百貨店の東の壁面などに花を咲かせている。正式なプロジェクトより、我が家の例のようなアチコチの民家の庭に咲いた、隠れプロジェクトの朝顔が圧倒的に多いと思うのだが。

8月18日から10月14日まで水戸芸術館で『ひびのこづえの品品 たしひきのあんばい』と題した展覧会が開かれている。ひびのこづえ氏はコスチューム・アーティストとして若い女性から圧倒的な支持を集めている。舞台・オペラ・映画・バレエなどのための衣装のデザインをする傍ら、個展で展示発表している。NHK教育テレビの「にほんごであそぼ」の衣装・セットを担当し2004年には番組としてグッドデザイン賞を受賞して一般の人たちにも知られるようになった。

今回の展覧会では新しい分野としてテーブル・椅子・ベッド・風呂・棚・ラックや絨毯などまで幅広い作品が並んでいる。更に目新しい企画は展示作品の殆どに定価が付けられて販売されていることだろう。コスチュームでもコマーシャル撮影用などの奇抜なデザインの作品は実際に着るとなると躊躇する物があるにしても、着ようとすればどれも着用可能な作品だ。アーチスト・美術家・クリエーター呼び名は色々有るだろうが、才能ある人の無限な想像力はタダ感心するだけだ。今回の展覧会では会場のスタッフ(芸術館ではフェイスと呼んでいる)が着用しているユニフォームまでデザインしている。今回の展覧会のフェイスは皆さん生き生きした印象を受けた。

会場の出口付近には「こづえ本舗」と名づけられた特設売店が設けられハンカチ・バック・スリッパ・ポーチ等々、若い女性の好む雑貨も売られている。通常の美術展覧会の観客とはかなり異なる人達だが活気がある。ひびのこづえ氏の追っかけというかフアンらしい目立つデザインの服を着た観客も居る。

8月18日の展覧会の初日にはご主人の日比野克彦氏も来館して一般の人達と一緒に展覧会を観ていた。2階の回廊には『明後日プロジェクト』の朝顔が咲き夫婦の作品が競演している。日比野氏は前回の展覧会の際水戸に泊まりこんで制作した。その後も、事有る毎に水戸に足を運び多くの人達と交流を重ねている。僕は直接お話をした事が無いが、偉ぶらず気さくな方のようだ。小沢征爾さんを始め水戸芸術館に多くの音楽家・美術家・演劇人が訪れ、仕事をしてくれている。しかも水戸に愛着を持ち、水戸を故郷のように感じている人達も多いようである。

水戸芸術館の催事のために、遠路はるばる水戸においで頂く人達も多い。水戸芸術館は水戸市の誇りと僕は思っている。今年5月30日、水戸芸術館に尽力した故佐川一信水戸市長と吉田秀和水戸芸術館長に「水戸市名誉市民」の称号が贈られた。

8月1日に佐川一信元水戸市長の追悼文集『声低く語れ 佐川一信追悼集』が発刊された。執筆者83人、605ページ、写真も多用された豪華な本である。佐川氏の後援者であった吉田光男氏は序文のなかで『彼の考え方や行政手法をこのまま埋もれさせたくない、それが本書の編まれた第一の理由である』さらに『文化のことを第一に据える心意気。私心の無さ。それに国際性。いま日本の政治や行政にもっとも必要な資質を三つながら身につけていたといえる。異端児のように思われながら、彼ほど正統的に政治の理想を追った男はいない。』と述べている。

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佐川氏が尊敬して止まなかった吉田氏にこれほどまでに賞賛され、没後13回忌を迎える本年、吉田氏の自費出版によりこれだけの立派な本が編まれるとは生前の佐川氏の想像出来る事では無かったであろう。惜しむらくはもう少し活躍して欲しかったが、なんと幸せな男であった、といえる。花もしぼむ前の盛りに散るのが美しい。

僕が勝手に、ヒビノアサガオと名付けた我が家の朝顔は、毎朝きれいな花を見せてくれている。正式にはどの様な経過をたどったのか、日比野克彦『明後日朝顔プロジェクト 2007』のホームぺージには次のように述べられている。

明後日朝顔の基本理念
種は、未だ見ぬ先へ思いを馳せている。
種は、時を越えることの出来る乗り物である。
種は、見知らぬ土地に行くことが出来る船である。

一粒の種の中には今までの無数の記憶が蓄積されている。
一粒の種の中には次に伝えるたくさんの想い出が詰まっている。

記憶と思い出が今日を過ごして花を咲かせると、
明日の種が生まれてくる。
種の船に乗ればあすのあすへと繋がっていく。
そして・・・明後日の姿にと想いは広がる。

                   日比野克彦

この基本理念と偶然に出会った。日比野克彦氏の言葉は『佐川一信追悼集』への僕の思いを代弁してくれた様な気がした。

  1. 2007/09/06(木) 01:18:01|
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水戸巴里祭

水戸巴里祭

学生時代、友人の友人にシャンソン歌手のバックバンドを勤めているピアノ弾きがいた。丁度その時分は岸洋子の「夜明けの歌」がヒットし「第一回巴里祭」が開催されるなどシャンソンが全盛の時代であった。シャンソン喫茶やライブの空間も多くあり、僕は友人の縁で新橋の「ホテル日航」のラウンジ・バーなどの演奏をステージの陰でタダで聞くことが出来た。芦野宏やジルベール・ベコーのコンサートなども行った。フランス映画全盛の時代で、イブモンタンは映画でも活躍した。シャンソンは僕の青春時代の一頁でも有った。暫く経って、ジョルジュ・ムスタキを聴いた時代もあった。越路吹雪のリサイタルを一度は観たいと思ったことも有るが、叶わぬままになった。たまに、シャンソンを聴いてみたいと思うことがある。

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7月19日、午後6時30分から茨城県民文化センターの大ホールにおいて「水戸巴里祭」と称するシャンソンの祭典が開催された。昭和38年(1963年)7月14日フランスの革命記念日をシャンソンの祭典として祝う「巴里祭」を歌手の石井好子が中心になって東京の日比谷野外音楽堂で開いた。5000人の大観衆を集めたこの催しは、以後「巴里祭」として定着した。その集いは未だに継続していて今年は45周年を迎えている。

今回の「水戸巴里祭」はそれと直接の係わりは無いようだが、茨城では初めての試み。菅原洋一、戸川昌子の大御所2人をメインに、青木FUKI、クミコをはじめ歌手が総勢14人、10人編成のバックバンドと豪華な内容だった。客席は中年女性が圧倒的に多かったが、花束を抱えた人たちも多く、ほぼ満員と大盛況だった。

僕がこのコンサートを知ったのは、『月刊・ぷらざ』に掲載されたクミコのインタビュー記事だった。水戸出身のクミコはシャンソン歌手としてデビューして25年、幅広い活躍をしている。明るい人柄で何でも積極的に行動する印象を受け、この機会に聞いてみたいと思った。同じくゲスト歌手の青木FUKIは茨城キリスト教学園高等学校の卒業生。ミュージカルからアルゼンチンタンゴまでこれまた幅広い活躍をしている。今回の聴衆は彼女のフアンというか、キリスト教学園の卒業生グループがかなり多数のという感じを受けた。僕は今回、始めて彼女の存在を知った。申し訳ありません。

その上、今回のこのコンサートのプロヂュースをしたのは高萩市出身、日立第二高等学校の卒業生でシャンソニエ・サロン・ド・ミュージック『バルバラ』を運営している千葉美月という人物。彼女は歌手ではないがフィナーレに出演者たちとステージに登場した。小柄な体つきに係わらず、これだけのショーの切り盛りするパワーを感じた。フランスのシャンソン歌手バルバラを愛し、名前を冠したシャンソニエを運営し、フランス人歌手を日本に招聘し公演活動も行っている。茨城出身の女性でこういう方が居るのは素晴らしい。

パンフレットのプロフィールを読むと、歌手全員がそれぞれに活躍しているプロばかり。一応名前だけでも紹介しておこう。いさらい香奈子、エカテリーナ、渋谷文太郎、杉浦美恵、竹下ユキ、友部裕子、中山エミ、槇小奈帆、宮薗洋子、米田まり、RIO,ピエール・ジル。シャンソンをメインとはしているがその他のジャンルでも活躍している人達だ。次から次へと華麗なステージが繰り広げられた。しかし、出演した歌手が多すぎて、一人当たり2曲しか歌えないから、盛り上がりに欠ける。もし次年の企画があるとすれば出演者は今回の半分以下でいい。一人が5曲以上を歌い、じっくりと聴けるステージを愉しみたい。

今回初めての企画にしては大成功だったと思う。このような催しは継続してこそ意味がある。来年も開催されることを期待している。

シャンソンは特に、大ホールで聞くよりはシャンソニエのような狭い空間で、語りかけるような状況で聴くのが最高だろう。上京した際、シャンソニエ・バルバラか戸川昌子の『青い部屋』訪れ非日常の世界に浸ってみたいと思った。
  1. 2007/07/23(月) 11:38:26|
  2. 水戸
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満 開

水戸・偕楽園公園のサクラです!

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  1. 2007/04/06(金) 19:07:49|
  2. 水戸
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これって、何の花でしょうか?

偕楽園公園で見つけました。
すみれ?

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  1. 2007/04/04(水) 01:03:48|
  2. 水戸
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水戸市のタカハシヨウイチです。趣味の骨董や美術、旅のことなどを徒然なるままに書いていきたいと思います。私が別に運営している「西の谷公園を美しく」のブログは、以下のリンクからアクセスしてください。

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